英文資料作成時にデザイン面で気を付けるポイント

英文で情報開示をする際に、誤訳がないか、用語が統一されているかはもちろんですが、デザイン面について、チェックポイントをご存知ですか。
日本語と同じままのデザインだと思わぬ落とし穴があります。
正しい知識でよりプロフェッショナルな英文情報開示をするために、今回は知っておきたい英文デザインポイントについて、3つご紹介いたします。

①欧文フォントを使用する

大前提として、日本語フォントは使用せず、欧文フォント(Times New Roman/Arialなど)を使用します。「①」や「※」などの全角記号も使いがちですが、英文資料では使用しないため、別の表記にする必要があります。意外と見落としがちな点なので気を付けましょう。また、会社のロゴに日本語が含まれている場合も、英語版を作成されることを推奨します。

②視認性のためにシンプルさを意識する

英訳すると文字の分量は日本語の2倍増えます。例えばスライドや図表内の文字が日本語の時点ですでにぎっしり詰まっている場合は、英語にすると文字が小さすぎて見えなくなってしまいます。このため、デザインを変えるか、内容を絞る必要があります。
また、強調のために、太字や赤字、キャピタライズを多用すると、文章が見づらくなり、読者に伝えたい重要なポイントがぼやけてしまいます。
スペースを十分取り入れたシンプルなデザインを意識するとよいでしょう。

③記号の意味が世界共通であるか確認する

統合報告書などで経営計画の進捗を記号で表す場合、海外の読者は、日本でよく使われる「〇=達成」「×=未達」「△=一部達成」といった記号を理解できないことがあります。

記号はパッと見てすぐに相手が理解できる点がプレインランゲージの観点からもよいのですが、その意味を読み手が理解できないと、本末転倒になってしまいます。
海外の読者に対しては、記号は使わずに「Achieved」など短い単語で表すことができます。また、記号を使いたい場合は、必ず注釈や説明文を添えて意味を明確にすることが重要です。

つまり、記号のまま示すだけでなく、例えば「〇(達成)」「×(未達)」「△(一部達成)」と説明をセットにしたり、文章や凡例で補足し、誰が読んでも誤解のない表現にしたりすることが望ましいです。
一方、「✓」という記号は箇条書きとしてよく使用されますが、達成できているという意味にもなります。「×」は「✓」と似ているため、達成/該当するなどと理解されることさえもあります。資料作成時は注意が必要です。

今回は英文開示資料における、デザイン面での注意点を一部ご紹介いたしました。
上記のポイントを英訳時に注意すると、あとで思わぬミスが起こる可能性もあるので、日本語作成時から、「文字を詰め込み過ぎない」、「海外で通じない記号は出来るだけ使用しない」などを意識して作成されると、英語の仕上がりも改善され、日本語も読みやすい資料となるのではないでしょうか。エイアンドピープルではデザイン面からも英文資料作成の提案が可能です。ご興味がございましたら、ぜひご連絡ください。

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オンライン通訳の注意事項について

最近では、オンラインで通訳を行う機会も増えてきたのではないでしょうか。Zoomなどのツールを用いたオンライン通訳は、便利で柔軟に対応できる一方で、対面の通訳と異なる注意点がいくつかあります。
本記事では、オンライン通訳をスムーズに行うための注意事項をご紹介します。

<基本的な準備・確認事項>

・接続テストの実施
マイク・スピーカー・カメラなどの通信環境を、事前にテストしておくことが重要です。

・安定したインターネット接続
通信トラブルを防ぐために、可能であればWi-Fiではなく有線接続を推奨します。

・ヘッドセットの使用推奨
雑音を防ぐため、通訳者・参加者ともにヘッドセットの使用が望ましいです。

・発言していない時はマイクをミュートに
不要な雑音やハウリングを防ぎ、通訳の品質を保ちます。

※ハイブリッド形式(現地+オンライン)への対応
現地で通訳を行う場合でも、一部の参加者がオンラインで参加するケースもあります。
このような場合、通訳者もZoomなどのオンライン会議ツールに接続する必要が生じることがありますので、事前にその旨をお知らせいただけますようお願いいたします。

通訳の手配をご希望の際は、下記の情報をご用意のうえ、お気軽にご相談ください。

<ご提供いただく情報>

  • 日時・会場 (オンライン開催の場合は、使用予定の会議ツールもお知らせください)
  • 通訳の形式
  • 参加人数(会場・オンラインの人数も含めてお知らせください)
  • 通訳が必要なイベント・商談の概要
  • 参考資料や当日使用予定の資料
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複数回にわたるPPT資料のご依頼方法について

決算資料の同時開示を行う場合、スケジュールを優先し、日本語作成と同時並行で翻訳作業を行い、更新版の差し替え入稿を複数回行うことがあります。この場合、前稿からの変更箇所、つまり差分の確認が非常に重要です。Wordは2ファイルを比較し容易に変更箇所の確認が可能ですが、PowerPoint(以後PPT)は2ファイル間の比較ができません。
弊社ではPPT資料の同時開示の場合、入稿は3回以内でスケジュールを組み、前稿からの変更箇所をお客様に明示していただいたうえでのご入稿を推奨しております。
そこで今回は、効率的なPPTのご依頼方法と作業範囲の指示方法についてご紹介します。

PPTご依頼方法

① 初稿は確定箇所のみ依頼
数字など変更が予想される箇所については「対象外」として、確定した部分のみを「対象」としてご依頼いただくのがスムーズです。

② 2稿以降もファイル全体を入稿する
変更があったスライドのみ入稿いただくと、対応する初稿のスライドとの確認作業が発生します。変更箇所のないスライドも含め、ファイル全体を入稿いただくことを推奨いたします。

作業範囲の指示方法

① ハイライトやオブジェクトで記載
変更箇所にハイライトをつけたり、「翻訳対象外」「追加」など大きく記載したオブジェクトを該当箇所に貼り付けていただくと、一目でわかりやすいです。

② コメントで指示
文字情報ではなく、レイアウトの変更や画像の差し替えがある場合は、コメントで指示いただくと、変更箇所がより明確になり、確認漏れも防ぐことができます。

上記のように、ご入稿のたびに作業範囲を明確に指示いただくことで、変更箇所の確認や追加翻訳を効率よく進めることができます。同時開示という限られた時間内でスムーズに翻訳を完成させるためのコツとして、ご参考にしていただけますと幸いです。

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