既に7割以上の人が情報検索にAIを使用
AI検索の台頭でウェブサイトへのクリック数は変わる?

ここ1~2年で、AIが私たちの生活に当たり前のように存在するようになってきました。1,500人を対象としたアメリカでの調査では、7割以上の人が情報を検索する際にAIツールを使っているという結果がでています。従来型の検索の補助として使う人が多いものの、AIツールから直接情報を得るユーザーは確実に増えています。

また、GoogleのAIサマリー機能など、AIによる要約が検索結果に表示されるようになったことで、AIは一段と身近になってきています。

時短と自信が魅力のAI検索

情報検索におけるAIの台頭は、ウェブサイトのトラフィックにも影響を与えています。AI検索だけで済ませたり、通常の検索でもAIサマリーで知りたいことがわかったりするため、検索結果として表示されるウェブサイトへのクリック率が下がっているケースも少なくありません。

AIを使った検索では、自信をもって回答してくれることや、複数ページにわたる検索結果をスクロールする必要がないことから、時短になり便利であるとして普及は急速に進んでいくと考えられます。

目的は違うようで同じ:SEOとAIO

従来のSEO(サーチエンジン最適化)では、自社のサイトを検索結果の上位に表示させるために工夫を凝らします。検索結果のトップに表示されれば、クリックされる確率が高まるためです。

AIO(AI最適化)では、自社のコンテンツやサイトがAIサマリーに引用されることを目指します。たとえば、ユーザーがChatGPTに質問をしたときに、自社のウェブサイトの内容が要約されて回答に使われ、元の記事へのリンクが示されることで、サイトへのクリックのみならず、コンテンツの信頼性も高まります。

SEOは検索結果に表示されること、AIOはAIに引用してもらうことを通じ、自社のサイトが信頼性のあるコンテンツだと認識、クリックしてもらい、サービスや製品を購入してもらうことが目的であることは同じです。

AIを取り巻く環境は目まぐるしく変わっていくなか、IR(インベスターリレーションズ)や企業の広報活動への影響が注目されます。

【参考】
https://surferseo.com/blog/ai-search-optimization/
https://www.squarespace.com/blog/ai-search-seo
https://www.aleydasolis.com/en/ai-search/ai-search-optimization-checklist/

Designed by Freepik

東証プライム上場企業の英文開示義務化、
いよいよ2025年4月から開始

2025年4月から東京証券取引所のプライム市場上場企業に対する英文開示の義務化が始まります。
義務化に合わせ、今まで行っていなかった英文開示を始める企業も多く、現在弊社にもお問い合わせを数多くいただいております。

義務化に伴い、まずは開示する体制を整えることが重要ですが、単に義務を果たすだけでなく、この機会を活用して明確な目的を持って情報開示を行うことが重要です。

英文開示義務化をビジネスチャンスに

東証が英文開示義務化を決定した主な理由は、日本市場の国際競争力を高めるためです。
英文で開示することにより、

  • 海外投資家が日本企業を理解し、投資判断を行いやすくなる。
  • 日本語と英語の同時開示により、国内外の情報格差を減少させ、公平性を高める。
  • 透明性の高い開示は、優れたコーポレートガバナンスの証となり、信頼性向上につながる。

といったメリットが生まれ、日本企業は新たな海外投資家の獲得や、国際競争力を高めることができます。

質の高い英文開示実現のための翻訳会社選定のコツ

今回の英文開示義務化は、多くの企業にとって課題となる一方で、適切に対応することでビジネスチャンスにもなり得ます。質の高い英文開示を実現するためには、適切な翻訳会社の選択が重要です。以下に、翻訳会社を選ぶ際のコツをご紹介します。

金融・IR分野の専門知識
IR翻訳は単なる言語能力だけでなく、金融の専門知識が不可欠です。IRに関連した分野の専門知識を持つ翻訳者がいることを確認しましょう。

IR翻訳の実績
過去のIR翻訳の実績や経験値を確認することが重要です。特に、英文開示に関する豊富な経験を持つ会社を選びましょう。

品質管理体制
どのような体制で翻訳が行われているか必ず確認しましょう。特に、費用が安いと非ネイティブによる翻訳や、機械翻訳での対応の可能性があります。欧米ネイティブによる翻訳か、チェッカーによる校閲体制も含まれているか確認することが重要です。

明確なコミュニケーション
意外と見落としがちですが、重要なのが、窓口の担当者との円滑なコミュニケーションです。見積から納品まで、各プロセスでしっかりとしたコミュニケーションを図れる会社を選びましょう。要件を明確化し、進捗共有が円滑に行えることでストレスなくスムーズな英語化を進められます。

効率的な進行管理
事前に明確なスケジュール作成を行い、締め切りを厳守し、効率的なプロジェクト管理ができる会社を選ぶことで、スムーズな英文開示が可能になります。

高品質な英文IR資料は海外投資家からの評価向上につながり、企業価値の向上に寄与します。また、グローバル市場での競争力の強化にもつながるため、長期的な視点で翻訳パートナーを選ぶことが重要です。
まずはお気軽にご相談ください。

Designed by Freepik

2024年、一歩先を行くIRコミュニケーション

基本に立ち返りつつ、テクノロジーを活用

競争が激しく情報過多の現代において、投資家の関心を引きつけ、信頼を築くのは容易ではありません。あふれるノイズの中でも自社のメッセージを届けるためには、基本に立ち返りながらも、最新のトレンドを意識する必要があります。2024年に、一歩先を行く投資家向けコミュニケーション戦略を構築するためのポイントをご紹介します。

明瞭で簡潔なメッセージ

投資家は情報を理解するのに時間がかかることを嫌います。簡潔でインパクトがあるメッージを意識しましょう。バリュー・プロポジション、成長ドライバー、強みなどをわかりやすく表現します。

マルチチャネルでの情報発信

多様化が進む現在、投資家や消費者が使うプラットフォームも多様になっています。情報ハブとしてのウェブサイト、また、動画、ソーシャルメディア、既存のメディアなど、複数のチャネルでそれぞれのチャネルの特徴を活用したコミュニケーションが求められています。

一貫性と透明性

情報の一貫性と透明性は、投資家との信頼を築く上で必要不可欠です。目標やパフォーマンスのベンチマークを明確にし、定期的に進捗状況を報告することが重要です。

また、チャネルやオーディエンスによって情報発信のトーンを調整するなかで、複数のチャネル間において情報のゆらぎがないようにすることも忘れないでください。

テクノロジーの活用

AIを活用したパーソナライゼーションが注目されています。過去のデータ分析を通して、投資家が何に関心を持っているかを把握し、それに応じてコミュニケーションを調整することができます。

例えば、おすすめのコンテンツを配信したり、投資家の質問に自動的に回答したりと、投資家一人ひとりに合わせたコミュニケーションが実現します。

また、投資家からの基本的な問い合わせに自動的に対応できるため、より複雑なやりとりにリソースを割くことができ、投資家とのより深い関係構築に注力することができます。

パーソナル・タッチ

デジタルツールは有用ですが、人間関係の構築も大きなカギとなります。直接顔をあわせるミーティング、カンファレンス、ロードショーは、直接対話を促進し、自社のストーリーを共有しながらも投資家のニーズを理解する上で、依然として貴重です。

これらの要素を組み合わせ、さらに情報過多になることが予想される2024年においても投資家との信頼関係を築き、メッセージが伝わるIRコミュニケーションを実現していきましょう。