AI翻訳との上手な付き合い方~使いこなすための注意点~

「AIが訳した英語って、本当に“そのまま出して”大丈夫でしょうか。」

おそらく、あなたも一度は迷ったことがあるのではないでしょうか。
人手で一から英訳するには時間もコストもかかる一方で、AI翻訳は数秒で見栄えのよい英文を出してくれます。とくにIR等の現場では、「締め切りまで時間がないし、このままAIの訳で通してしまおうか……」という誘惑にかられる場面も多いはずです。

ですが、ここで少しだけ立ち止まって考えてみてください。
なめらかでそれらしく読める英文だからといって、「原文どおりに正しく伝わっている」とは限りません。AIが自信満々に間違えることもありますし、その誤訳に気づけるかどうかは、結局わたしたち人間の側の注意にかかっています。​
AIは、心強い相棒にはなっても、「判断を丸投げしていい相手」ではありません。

そこで、本日はAI翻訳において特に注意すべき3点をお伝えします。

AI時代の国際協調が動き出す

国際AI標準サミットでソウル声明を発表

AIは産業・公共サービス・医療・教育など多くの分野で活用が加速しており、社会全体に大きな影響を与えつつあります。それに伴い、AIに関連した安全性、公平性、透明性、倫理性の確保、国際的なルール作りの必要性も高まっています。
国境を越えた共通の技術基盤を作ることを目指し、2025年12月2日、韓国ソウルで国際AI標準サミットが開催されました。65か国以上から300人以上の代表が集まり、政府、産業界、学術界、国際機関など、様々な関係者が議論に参加しました。

アニュアルレポートのトレンド:
AI、テクノロジー、リスク

注目度急上昇のトピック

近年、企業の開示において、人工知能(AI)とテクノロジー関連のリスクが急速に存在感を増しています。技術革新に伴う機会と脅威の両面について、投資家やステークホルダーの関心が非常に高まっていることを示しています。

アニュアルレポートでの言及が急増するAI

グローバルトップ企業が米国政府に提出するアニュアルレポート(10K)の開示トピックの中で、2020年から2024年にかけて最も劇的な成長を遂げたのがAIです。

特にマイクロソフト社、アルファベット社、メタ社、NVIDIA社といった大手テック企業は、AIや機械学習への言及を大幅に増やしています。注目すべきは、テスラ社、TSMC社、サウジアラムコ社といった非テクノロジー企業も、事業運営、リスク管理、そして顧客体験におけるAIの重要性に言及しています。

AIはもはやテック企業のみでなく、あらゆる産業に影響を与える話題となっています。

深まる懸念と求められる対策:サイバーセキュリティ

AIや機械学習の活用が広がるに伴い、避けて通れない重要課題として注目されているのがサイバーセキュリティとデータプライバシーです。

多くの企業が、リスクに言及するセクションを拡充し、サイバー脅威への対応やデータガバナンス体制の強化を報告しています。

テクノロジーのポジティブな側面(成長の機会)と、責任あるAIの利用やセキュリティリスクへの懸念(脅威)が、表裏一体の関係にあることを示しています。

投資家は、企業が成長機会をどう捉えているかだけでなく、サイバーセキュリティ、規制などの潜在的な脅威にどう対処しているかを総合的に理解したいと考えています。投資家向けコミュニケーションでは、攻め(テクノロジーの活用)と守り(リスク対策)のバランスを取った姿勢が求められます。

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