ビジネス界で活躍されている素敵なPeopleをご紹介しています。
A&Peopleは、そうした素敵な方々と業務を通じて、助力となるべく連携させていただけることを誇りに思っています。

vol.5 畠山 喜美恵さま

エスティ ローダー株式会社 ドゥ・ラ・メール ブランド マネージャー

お客さまに感動していただける接客を目指して…

世界中のセレブが、その奇跡とも言われる肌への効果の虜となって愛用しているクレーム ドゥ・ラ・メールを中核とするラグジュアリー・ブランド。ご自分はそのブランド戦略の司令塔だから、と自らを律し、いつも美しい肌とともにラグジュアリーなオーラを放たれている畠山さまは、女性としても、ビジネスパーソンとしても、尊敬と憧れの存在です。

「People」第5回目は、エスティ ローダー株式会社 ドゥ・ラ・メールで「DE LA MER」のブランド マネージャーを務める畠山さまのご紹介です。

A&Peopleは、「ドゥ・ラ・メール」ブランドの製品ラインナップのご紹介やドゥ・ラ・メールが支援する海洋保護団体「オセアナ」に関するパンフレットなどの翻訳をお手伝いさせていただいています。世界中のセレブが、その奇跡とも言われる肌への効果の虜となって愛用しているクレーム ドゥ・ラ・メールを中核とするラグジュアリー・ブランド。ご自分はそのブランド戦略の司令塔だから、と自らを律し、いつも美しい肌とともにラグジュアリーなオーラを放たれている畠山さまは、女性としても、ビジネスパーソンとしても、尊敬と憧れの存在です。

[取材者:堀越 佳代子]

ミラクルな伝説。それを伝えるのが私の使命です。

ドゥ・ラ・メールは、非常に多くの方々の肌に奇跡を起こすという伝説的なブランドです。

畠山さまの言葉から始まった「クレーム ドゥ・ラ・メール」の誕生ストーリーは、その驚くべき効果で実際に多くの愛用者を獲得しているブランドでありながら、まさに「奇跡」と「伝説」に彩られた物語でした。
もともとは、マックス・ヒューバー博士という航空宇宙物理学者がロケット実験中に顔に大火傷を起こし、それをどうしても治したいという熱意から、その奇跡のクリームの開発はスタートしました。海のそばに住んでいた博士は、毎日海岸を散歩しながら、クリームの原料となった海藻の成長力のすごさ、栄養分の豊富さに着目したそうです。海藻に、自然のミネラル成分や様々なビタミン成分を加え、バイオ発酵というプロセスを取り入れた博士が、最終的にたどり着いたのは、バイオ発酵に加えて、そこに音と光のエネルギーを与えることでした。「その音というのが、非常に不思議なのですが、聞いてみると赤ちゃんを生み出す胎内の音によく似ているというのです」博士は、海藻にとっての母胎である「海」の音こそが、そのエネルギーの元となる音だと解釈して、まさにその海藻が採れる海の音をバイオ発酵のプロセスで与えたのだと言います。

「自分で使ってみて、まさに、ミラクルが肌に起こったと思いました。それで私はこのドゥ・ラ・メールに勤務することに決めたんです」
ドゥ・ラ・メールは、国際的海洋保護団体「オセアナ」を支援しています。

ドゥ・ラ・メールの製品は、海由来のものも多く、原材料の採取に関しても、自然の生態系をこわさないようにすることは、製品を作り続けていくためにも必要です。2008年6月8日、「ワールド・オーシャン・デイ」によせて10万ドルを寄付しました。これは、海のパトロール隊であるレンジャーの活動のための資金として使われます。

そして、もうひとつが、光合成をする植物にとっても、我々人間にとっても重要なエネルギーである光でした。この音と光のエネルギーを与えながら、バイオ発酵を促進させたのだそうです。さらに博士は、海藻の栄養分が特に豊富になる時期が年に2回だけあるという事実を月の運行表を使って導き出し、その時期にだけ採取をするという徹底ぶりでした。まさに宇宙と自然の理念に沿ったものづくりを12年間、6000回もの実験を通してひたすら続けたのでした。

で、やっと12年後にできあがったのが、こちらのクレーム ドゥ・ラ・メールです。40年近く、この世に彼の遺産として受け継がれていますが、肌を癒す力が非常に強い製品なのです。彼の火傷を治したこと自体もミラクル。それからこのクリームが出来上がったということも偶発的なミラクル。またこれを欲しがった方々がたくさんいらして、手に入れることが非常に難しかったということですから、これもミラクル。色々な意味でミラクルという称号がつくブランドです。

畠山さまからは何度も「ミラクル」という熱のこもった言葉が飛び出します。 「このクリームの誕生ストーリーが、ドゥ・ラ・メールの強いブランド哲学ですし、皆さまにお伝えしなくてはいけない、ミラクルな伝説だと思っています。」と締めくくられましたが、ご自身の滑らかな肌を目の前にすると、まさに奇跡は起こっているのだと実感しました。

お客さまに感動していただける接客を目指して…

畠山さまの肩書きであるブランド マネージャーというのはどんな仕事なのでしょうか?

ブランド戦略を考えて、それをどう実行していくのか?をみんなで話し合い、実際にその戦略を実行してくれる現場をディレクションしていくという立場が一番多いと思います。当然、最終的な売上責任も持ちますし、数字の部分も含んだブランド全体の経営についてもブランド マネージャーの責任ということになります。

また、日本のマネージャーとして「どうやって日本の文化や日本の消費者の声をニューヨークの本社に届けていくか?」ということも畠山さまの大切な仕事のひとつだそうです。

化粧品というのは、長いスパンのビジネスですので、3年、4年先のことを考えながら製品開発をしているんですね。そこに、きちんと日本の意思というものが反映されるように、常にこちらから発信をしていくというのが重要なことだと思っています。

ホワイトニング・ラインの充実や新製品となる化粧水のリニューアルは、畠山さまを中心とした日本からの強いリクエストで開発されたものだそうです。
さらに、化粧品会社には、マーケティング、セールス、コミュニケーション、エデュケーションという4つの重要なファンクションがあるというお話もしていただいきました。畠山さまは、それらがシナジー効果をもって活動できているかどうかを確認しながら、ブランドの運営をしていく中で、特に、エデュケーションの重要性を感じているそうです。

どのラグジュアリー・ブランドも、製品はもともと良いものなんです。では、どこで付加価値をつけるか?と言ったら、やはり、『人』なんですよね。お客さまをお迎えして、感動を与えられる接客ができるのは、やはり現場のコンサルタントたちだし、そのコンサルタントたちを支えながら導いていけるのは、我々オフィス・スタッフなんです。そこが一丸となって、本当に心から気持ちのこもった、お客さまのためを考えた感動していただける接客というのを目指して行こうというのが、私のずっと継続的な強いメッセージです。やはりブランドというのは『人』であると、私は常にそう思っています。それが私の大切な基本です。

ご自分が、このブランドに出会ったときの感動を全ての人に伝えていくのが使命であると断言される畠山さまの揺るぎのない信念が、お話の中のすべての言葉に秘められていました。

「ブランドに強いロイヤリティをもっていただけるように、お客さまとの深いつながりを大切にしながら、ブランドを運営しているつもりです」

さらなるクオリティを望みたい。――A&Peopleへの期待。

A&Peopleは、翻訳とともに通訳の派遣もお手伝いさせていただいていますが、まずは、うれしい一言をいただきました。

通訳の方は、非常によくしてくださっているようで、私どものスタッフからも、とても評判がいいですね。いつも、ありがとうございます。

温かい評価は、そのまま通訳者にも伝えさせていただきます。
そして、そのあとで、厳しくも、ありがたいコメントをいただきました。

翻訳の場合、下訳的なことはしていただいているのですが、現場では、もっと完成度の高いレベルでのニーズがあるようです。今のところ、そのニーズは満たされていないという声も聞きます。

まさに、私たちにとってのお客さまである現場の皆さまのニーズを深く聞き出せていなかったことを深く反省し、今後は、下訳レベルなのか、あるいはその上のレベルを求めていらっしゃるのか、プロジェクトやご担当者さまごとのニーズを探り、よりご満足いただける翻訳のご提案をさせていただきます。

ブランド哲学について語られる畠山さまからは、まさにクール・ビューティーといった凛としたムードが漂いますが、プライベート・タイムのリラックス方法を伺ったとたんに、その表情がフワッとほころばれました。

3歳の息子と過ごす時間ですね。短い時間だからこそ濃密になりますし、その時間にすべての愛情を伝えようとするので、なかなか無理もあるのですが、それがリラックス方法でもあり、彼といることが人生の喜びを感じられる大きな時間でもあると思います。なにか二人で共通のことでゲラゲラと笑いが取れるような瞬間を作り出すのが好きですね。

そう話されながらも、その日の朝の笑いのツボを思い出されたのか、素敵な笑顔を見せてくださったのが印象的でした。
そして、もうひとつ大切にされているのが、「自分が健康でいることと、見た目的にもキープすること」だそうです。

ブランドにとってもすごく重要なことだと思っていますし、家族にとっても重要なことだと思っていますので、メンテナンスですよね。整体とか・・・

特に最近はまっているのは、毎週クアハウスに行くことだそうです。そこでマッサージやリフレクソロジーを受けたりもするそう。他にも、フェイシャルやヘアサロン、ネイルサロンに行く時間をみつけることも、ご自分の身体のメンテナンスのための気遣いとのことでした。畠山さまの健康的な美しさの秘訣は、しっかりとした自己管理あっての結果なのだと理解しました。さらに、常に色々なことにアンテナを張り、なるべくラグジュアリーなものに触れるように努力されている、とも。

できるだけ、外に出るときは気を引き締めて、そういうラグジュアリーな環境に自分があえて身をおくという状況をいつも作っておきたいなと思っています。

プライベートでもお仕事でも、いつでも感動できる感受性を備えていたいという畠山様のポリシーは、私自身も普段から心がけていきたいと思いました。


今回の取材では、現場の方からの声として、厳しい評価もいただきましたが、それはA&Peopleへの期待であると受け止め、私たちにとっての、「お客さまに感動を与えられる接客」とは何かを考え直し、ニーズを深く探りながら、さらにクオリティの高い翻訳のお手伝いをさせていただくことを心がけてまいります。