プレインイングリッシュ(Plain Engish)

[ 欧米ビジネス文書のスタンダード ]PLAIN ENGISH

欧米の官公庁やジャーナリズム、ビジネスの現場で普及している英語のスタイルです。単語や文法はネイティブスピーカーの中学2年生レベル(日本の英語教育の高校1年生レベル)を基本とし、必要最小限の単語を使ったクリアでストレートな表現です。

米国や英国では何十年にもわたり公的文書をプレインイングリッシュで書くことが定められています。米国では1970年代に米国大統領令により導入されており、1998年には米国証券取引委員会(SEC)が企業から開示される資料をプレインイングリッシュで書くための指導と手引きが発行されています。情報社会においてスピードは重要な要素です。プレインイングリッシュを使うことでいかに迅速に相手に理解を促し、効率的にコミュニケーションを図るための取り組みが国を挙げて行われています。書き手が意図した内容が明確に伝わることで時間とコスト効率が高まり、互いのコミュニケーションが円滑になるという書き手、読み手の双方に大きなメリットがあります。

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A&Peopleではお客さま企業がグローバル展開で優位にビジネスが進められるよう、円滑なコミュニケーションの一助となることを使命としています。その使命のもと、A&Peopleは「プレインイングリッシュ」を推奨しています。

 

[ プレインイングリッシュの9のガイドライン ]

英文は、ちょっとしたコツで、格段に読みやすくなります。以下はA&Peopleが取りまとめた英文ライティングの9のガイドラインです。すでに、ご存じのものもあるかもしれませんが、ライティングの基礎となる主だったガイドラインですので、読みやすい英文ライティングにお役立てください。

  1. 対象読者を明確にする
    プレインイングリッシュを書く前にまず読者を想定しましょう。
    読者が一般のかたであれば、専門用語はできるだけ避けて、分かりやすく、やさしい言葉で書く必要があります。
  2. 結論を文書の先頭に置く
    逆ピラミッド方式ともいいますが、一番訴えたい重要な情報は文書の先頭に配置します。
    日本では起承転結形式で重要な情報は一番後に配置することが一般的ですが、英語では一番先に配置します。
  3. 読む気にさせる紙面構成
    忙しい読者の関心を引くように見出しを付けたり、複雑な内容は箇条書きや表を作ったりすることで読みやすさが増します。
  4. 文は短くする
    読みやすい英文の長さは一文あたり17 ワードから20 ワードと言われています。
    それより長い場合は文を分けると読みやすくなります。
  5. 日常的な単語や表現を使う
    なじみのある言葉や、音節の少ない言葉、つまり、短くシンプルな単語を使います。対象読者が理解しにくい専門用語はできるだけ避けましょう。 

    元の文章 書き直し後
    utilize use
    terminate end
    in the event that if
  6. 簡潔な表現
    回りくどい表現を避け、簡潔な表現を心掛けましょう。意味を一語で簡潔に表す動詞を「強い動詞」といいます。「強い動詞」を用いることで、回りくどさを解消し読者にダイレクトに響く表現となります。 

    元の文章 書き直し後
    We made a determination… We determined…
    Carry out a reform Reform

    また二重否定形も意味を理解するのに時間がかかりますが、肯定形を使うと簡潔に表現できます。

    元の文章 書き直し後
    There is no one who doesn’t know Ichiro. Everybody knows Ichiro.
  7. 能動態を使う
    英語では受動態より能動態の表現が好まれます。
    受動態が多いと冗長であいまいな印象になり、文章の活気が失われます。
  8. 肯定形を使う
    日本語では否定形を使った表現が多いですが、英語では肯定形が好まれます。
    肯定形にすると文章が前向きな印象にもなります。 

    元の文章 書き直し後
    Don’t put anything here. Keep here clear.
  9. 主語・動詞・目的語は近づける
    英語のネイティブスピーカーにとって自然な語順は主語-動詞-目的語です。
    それぞれの間に長い修飾語やフレーズが入ると思考が分断され読みづらくなります。
    そのような場合は修飾部分を別の文章として作成したり、表を使ったりするなど、分かりやすくするための工夫が必要です。

(参考:『A Plain English Handbook』U.S. Securities and Exchange Commission, 1998)

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